サプリ概論230 L‐カルニチンの機能性

消費者庁の機能性表示食品制度ができてから、機能性がある食品は、それを証明する研究成果を消費者庁に示して、届け出をすれば、機能性を表示して販売することができるようになりました。そのため、機能性があるサプリメント・健康食品は機能性表示食品の届け出をしているのが当たり前と考えられるようになりました。

それもあって、機能性表示食品でなければ有効性が信じてもらえない、なぜ機能性表示食品の届け出をしないのかと質問をされるようになりました。しかし、機能性があっても、機能性表示の届け出をしていない健康食品があります。その代表的なものはL‐カルニチンを使用した健康食品です。

L‐カルニチンは、以前は医薬品成分でしたが、今では食品成分としても使用が認められていて、医薬品成分であったことから、その機能性は明らかです。体内でL‐カルニチンが不足しているためにエネルギー代謝が低下している人が、代謝を高めるために使われてきました。

病気のレベルでの代謝低下には医薬品が使われますが、それ以前の状態では医薬品を使うわけにはいきません。そこでサプリメントとしてのL‐カルニチンを使用することになります。

医薬品成分というと、体内にはないものを摂取するというのが通常ですが、L‐カルニチンは体内で合成されている成分です。L‐カルニチンは脂肪酸と結合して、細胞のミトコンドリアの膜を通過します。L‐カルニチンがなければ、脂肪酸がミトコンドリアに取り込まれなくて、脂肪酸のエネルギー代謝も起こらなくなります。

L‐カルニチンの体内での合成のピークは20歳代前半で、それ以降は年々合成量が少なくなり、脂肪酸の代謝も低下していきます。これが年齢を重ねると代謝が低下して、同じ食事、同じ運動で太っていく大きな要因となっています。

これだけ機能性が明らかになっているので、機能性の表示をする必要はないということです。ちなみに日本メディカルダイエット支援機構の副理事長はL‐カルニチン研究の第一人者の薬学博士・工学博士です。