脂肪代謝促進研究33 「入浴×食事」の効果を高めるL‐カルニチン

メディカルダイエットはエネルギー代謝の促進を目的とした手法で、運動と食事、入浴と食事、運動と入浴の組み合わせによってエネルギー代謝を高めることができます。そこにL‐カルニチンを組み合わせることで、さらにエネルギー代謝が高められます。

「入浴×食事」のメリットは、入浴のあとで食事をするというタイミングによって得ることができます。

入浴は温度によって自律神経の交感神経と副交感神経の働きが切り替わります。交感神経の働きが盛んになるのは42℃以上の温度で、副交感神経の働きが盛んになるのは38℃以下の温度です。交感神経の働きが盛んになると胃炎とインスリンの分泌量が減ります。インスリンには肝臓で脂肪酸が合成されるのを促進する作用があるので、ゆるめの温度での入浴は太りやすくなり、熱めの温度での入浴は太りにくいということになります。

熱めの温度で入浴すると、交感神経の働きが盛んになって、胃液とインスリンの分泌が減ることになりますが、熱めの温度では入浴によるリラックス効果が得られなくなります。そこで初めはぬるめの温度で入浴して、心身ともにリラックスできたところで追い炊きをするか熱めのシャワーを浴びて交感神経の働きが盛んになるようにします。

その後で、あまり時間をあけずに食事をすると、交感神経の状態で食事をすることになるので、胃液とインスリンの分泌量を減らすことができます。入浴によって交感神経に切り替わったあとは、その状態は20分ほど継続します。

夕方の時間帯は副交感神経の働きが盛んになっていて、胃液とインスリンが分泌されやすくなっています。この時間帯に熱めの温度での入浴をして、その後の食事をすると効果が得やすくなります。

入浴によって交感神経に切り替わっていると、細胞のミトコンドリアでの脂肪の代謝が高まっています。そのときに脂肪酸を多くミトコンドリアに送り込むことによって、多くの脂肪酸をエネルギー化させることができます。L‐カルニチンは脂肪酸と結びついてミトコンドリアの膜を通過させる働きがあるので、より入浴後の食事の効果を高めることができるということです。

〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕