健康・火の用心16 健康のための“彩食”主義

“彩食主義”という言葉を初めて見た人の多くは、2つの反応をします。1つは「菜食主義の間違いじゃないか」ということで、もう1つは「彩食に何か意味を持たせているのではないか」ということです。雑誌の記事に“彩食主義”というテーマを掲げた原稿を提出したときに、編集者から“菜食主義”と直されて発行された経験があります。

文字の書き間違い(変換ミス)で菜食が彩食となったわけではなくて、わざわざ彩食としたわけで、さまざまな彩りの食品を食べることによって健康になろうということを示しているのです。

彩食主義について考える前に、書き間違いと言われた菜食主義について説明します。菜食主義というと肉も魚も食べないベジタリアンを思い浮かべることが多いかと思います。ベジタリアン(Vegetarian)という響きはベジタブル(Vegetable)と似ていることから、野菜しか食べない人のように思われますが、肉も魚も食べないものの、タイプによって乳製品や卵の扱いが違っています。

完全菜食主義者とも呼ばれる植物性食品だけを食べる人はヴィーガン(Vegan)で、植物性食品と乳製品は食べるラクト(Lacto)・ベジタリアン、植物性食品と乳製品・卵は食べるラクト・オボ(Lacto-ovo)・ベジタリアン、植物性食品と魚・卵・乳製品は食べるペスコ(Pesco)・ベジタリアンなどに分けられています。この分類でいうと、昔の日本人はペスコ・ベジタリアンだったと言えそうです。

植物性食品といっても、淡色野菜だけを食べているのではなくて、色の濃い緑黄色野菜、食物繊維が豊富な根菜類、重要なたんぱく源の豆類なども食べることが重要です。同じ色だけにならないように、さまざまな色の食品を食べることで多くの種類のポリフェノールを摂ることもできます。つまり彩食主義で、この彩り豊かな食事をして健康で美しくなることを私たちは“彩食健美”と呼んでいます。もちろん才色兼備の響きをいただいた造語です。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕