健康を維持するためには、やらなければならないことが数多くあるという考えがある人がいる一方で、余計なことをしないほうがよいという考えをする人もいます。どちらがよいのかということは簡単には判断がつきにくいところです。
たった一つのことをするだけで健康が維持できるというのは、昔から商売の基本のようなもので、この運動だけでダイエットできる、この健康食品だけ摂っていれば健康でいられる、といったことがあげられます。しかし、人間の身体の構造や機能を知れば知るほど、一つのことだけで解決できるというようなことではないことがわかってきます。
かといって、あまりに数多くのことをするのは大変で、サプリメント講習の受講者から「自分が摂っているものと学んだものの、どちらを選べばよいのか」と聞かれることがあります。同じ成分のサプリメントで、どちらが優れているのかという質問であれば答えられても、成分の種類が違うものを並べて、どちらがよいかと聞かれても答えにくくて仕方がありません。
答えにくいというのは返答ができないということではなくて、返答するまでに時間がかかることで、講習の場でのQ&Aでは時間が足りないということを言っているだけです。どちらがよいのかと言われても、何を目的にしているのか、どんな健康効果を得ようとして使っているのか、どんな身体的な特性があるのかによって、すすめるべき成分が違っています。そのことを理解してもらい、返答できるだけの情報を得るためには長めの時間が必要になってくるのです。
サプリメントに限らず、運動であっても生活習慣であっても、「これだけをすれば大丈夫」ということを言い切るには相当の勉強が必要で、いい加減に返答して時間内にこなすということができない性格なので、どうしても聞くこと、話すことが多くなって、時間もかかってしまうのです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕