「妊娠前からはじめる妊産婦のための食生活指針」では、「妊娠前からバランスのよい食事をしっかりとりましょう」と示されています。
1食分のバランスのよい食事の目安として、主食・主菜・副菜が揃っていることがあげられます。1日の食事のうち、主食・主菜・副菜が揃ったものが2食以上の場合に、それ未満と比べて、栄養素摂取量が適正となることが報告されています。
また、1日に何をどれだけ食べたらよいのかの目安が示された「食事バランスガイド」「妊産婦のための食事バランスガイド」に沿った食事をすることで、主食・主菜・副菜、牛乳・乳製品、果物を適切に組み合わせて摂取することができて、必要な栄養素をバランスよく摂ることができます。
近年、外食や中食でも、栄養バランスに配慮した食事を選択できるように、日本栄養改善学会などによる「健康な食事・食環境」認証制度などの食環境整備が進んでいます。
現在、1日に2回以上、主食・主菜・副菜の3つを揃えて食べることがほぼ毎日である女性の割合は、20代で32.1%、30代で47.4%であり、若い世代を中心にバランスのとれた食事がとれていない状況がみられます。
妊娠は食事を見直す絶好の機会と言われますが、実際には食行動は妊娠を機に大きく変化するものではなく、妊娠前の食行動が継続される可能性があります。そのため、妊娠前から栄養のバランスに配慮した食生活を意識して、実践することが望まれます。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕