L‐カルニチンをサプリメントで摂る理由

「羊の肉を食べると太らない」という話が一時期、メディアで多く取り上げられ、ダイエット法の一つとして羊の肉を食べる人が増えたことがありました。羊の肉はラムとマトンがあります。ラムは生後1年以内の仔羊の肉で、マトンは1年以降の羊の肉を指しています。
羊の肉には脂肪を燃焼させる作用があるL‐カルニチンが多く含まれています。その量は100g当たり、ラム肉で80~100㎎、マトン肉で200㎎にもなります。牛肉(ヒレ)が60㎎、豚肉が35㎎、鶏肉が5~9㎎であるのに比べると、かなりの量になっています。
L‐カルニチンは細胞のミトコンドリアの中でエネルギー代謝を起こすために必要なヒトケミカルの一つです。体内で合成されるものの20歳代をピークに減少する一方になることから、L‐カルニチンが多く含まれる羊の肉を食べることを補おうというわけです。
L‐カルニチンには、脂肪酸と結びついてミトコンドリアの膜を通過させ、燃焼を促進させる作用があります。
L‐カルニチンにダイエット効果があるといっても、羊の肉には脂肪も含まれています。100g当たりのエネルギー量は220~240kcalにもなり、食べすぎれば太る原因になるのは当然のことです。ダイエット効果を得るためにはL‐カルニチンは1日に1000㎎の摂取が必要とされているので、ラム肉なら1kg、マトン肉なら500gほどを食べなければならないことになります。羊の肉なら他の肉類よりも太りにくいということは認めるものの、体脂肪の減少のためにL‐カルニチンを摂るなら、羊の肉よりもサプリメントが有効になるわけです。