ダイエットというと、「やせる」とか「食事を減らす」といった意味だと思われたり、中には「食べるのを我慢する」と考えている人もいます。しかし、ダイエットの元々の意味には「やせる」という意味すらありません。
ダイエット(diet)は、方針、作戦、戦略といった意味があり、国の方針などを決定する国会は英語で「The Diet」となっています。東京メトロの「国会議事堂前駅」の英語表記は「National Diet Bldg.」です。国が主催する痩身のためのダイエットのビルではないのです。
ダイエットが方針、作戦、戦略という意味から食事の面でも使われるようになり、健康のための正しい食事療法を指すようになり、そこから正しい運動療法がダイエットを指すようになりました。
正しい方法というのは身体の仕組みに合わせた生命科学的な方法を指していて、無理をすることなく、しかも無駄なく目的とした結果が出せるのがメディカルダイエットです。人間の身体は猿人からピテカントロプス(ジャワ原人)に変わったときから、環境に合わせて大きく変化しました。
大自然の環境という大原則に従って生きていくことを示すのが生命科学の基本で、それに従った生活をすれば、やせたい人はやせられる、逆に太りたい人は健康的に太ることができるということです。
ダイエットは知っただけでは目標に近づくことができないのと同じで、倫理を勉強したからといって大自然の法則に沿った生き方をすることはできない、つまり結果が出せないというのは当然のことです。
倫理をダイエットにたとえるのが適切ではないだろうということは理解しているつもりですが、私たちの「無理なく無駄なく」というモットーと合致するところがあるのではないか、ということを倫理を勉強させてもらいながら感じたので、コラムに書いて残したところです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕