メディカルダイエットを研究して、効果的な食事法、運動法を提案している日本メディカルダイエット支援機構が“ヒトケミカル”の普及に力を注いでいることに対して、交流しているメディアや健康づくり団体から疑問が寄せられることがあります。
医学的・科学的に正しい方法を用いれば誰もが同じような結果(身体の状態に合った体脂肪コントロール)ができることを目指して調査・研究を進めてきました。しかし、研究すればするほど原則に当てはまらない人が次々と出てきて、その違いは何なのか、どこに原因があるのかを追求していく中で、よい結果が得られない人は疲れやすく、気力が続かず、自律神経が乱れやすく、身体が冷えやすく、体脂肪の燃焼が低いことがわかりました。
それが何に由来しているのか、さまざまな研究者と話を重ねている中で巡り合ったのが、細胞のミトコンドリアの中でエネルギー産生を行うために欠かせない三大ヒトケミカル(α‐リポ酸、L‐カルニチン、コエンザイムQ10)の量の違いでした。三大ヒトケミカルは、体内で合成され、20歳代をピークに減少し続けるもので、他に同じ働きをすることができない機能成分です。その三大ヒトケミカルの体内での蓄積量の違いによってエネルギー効率に違いが出て、これが疲れる、冷える、血流が悪い、内臓の働きが悪いといった、いわゆる“体質”の違いで語られることが多い状態を起こしていることがわかりました。
体内で合成されるため、その合成が少ない人はエネルギー効率の低さを改善することができないということではありません。三大ヒトケミカルは体内で合成されるために、それらの成分が含まれる食品を食べても吸収率は低くなっています。しかし、三大ヒトケミカルは医薬品として使われたことで吸収率を高めることに成功しました。それが今ではサプリメント素材として使用することが許可され、口から摂ることができるようになりました。これによって、私たちが悩んでいた“体質の違い”を解決できるようになったことで、普及に努めることになったのです。
三大ヒトケミカルとエネルギー代謝については「サプリメントプロ検定」で詳しく紹介しています。