タイトルの中の喧々諤々は、「けんけんごうごう」と読むべきなのですが、メディアの司会者や著名人の発言でも「けんけんがくがく」と読まれることが多くなっています。
これは喧々諤々(けんけんごうごう)と侃々諤々(かんかんがくがく)が混じり合った間違った読み方なのです。どうして間違いが起こるのかというと、諤々は「ごうごう」とも「がくがく」とも読まれるので、完全な勘違いです。
タイトルの健康議論は健康談議でも意味合いは同じですが、健康について思うところを語り、他人の意見も聞き、よりよい結果を導き出すための方法であってほしいところです。
喧々諤々(けんけんごうごう)は、いろいろな人が、さまざまな意見があって、まとまりがつかないことを指していて、“諤々”は遠慮なしに直言すること、“喧々”はガヤガヤと喧(やかま)しいことを意味しています。
侃々諤々(かんかんがくがく)のほうは、ひるまずに述べて盛んに議論をすることで、“侃々”は強く真っ直ぐであることを意味しています。
ただただ喧しいというのは、多くの人が集まって、議論を重ねてもよい結果に結びつかない国会審議のようなものですが、本来は議論の場に出てくる人は、よい結果を導き出すために意見が違う人の発言にも耳を貸すべきです。
ところが、自説を曲げる気は一切なくて、相手を言い負かそうという意気込みで参加するから、議論を重ねても結論が出ない、無駄な時間を過ごしただけ、お互いに後味が悪い結果でしかなかった、ということになってしまいます。
このようなことは喧々諤々(けんけんごうごう)であって、侃々諤々(かんかんがくがく)を目指すべきですが、議会の議長が喧々諤々(けんけんごうごう)と読んでいるようでは、それこそまとまらない議論を煽っているようなことにもなりかねないのです。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)