健康食品を規制する医薬品医療機器法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)によって、健康食品は医薬品的な有効性を示すことができないだけでなくて、機能性も示すことができません。そのため、健康食品に含まれている成分の働きについて商品パッケージや広告媒体などから知ることができません。
自分が求める機能性がある素材が使われているのかも知ることができず、そのために情報検索などによって調べることになります。自分に適した素材がわかっても、素材の生産地や部位、収穫時期、加工法などによって有効成分の分量が大きく異なります。その知識がないことには最良の素材を見つけることはできません。また、同じ効果がある素材は他にもあり、最も効果がある素材であるかを確認するのは情報検索だけでは難しくなっています。
自分に最も相応しい素材がわかっても、それが製品になったときに、最も相応しいものであるのかを知るのは大変です。素材は含まれている分だけ効果が得られるとは限らず、組み合わせによっては効果を低下させたり、場合によっては効果を失わせる場合さえあります。運良く、優れた製品に巡り合っても、摂取法によって結果が大きく違ってきます。
医薬品医療機器法に基づく「無承認無許可医薬品監視指導マニュアル」には、健康食品が述べてはいけない項目として効能効果と用法用量が示されています。用法用量は、どんな人が(性別、年齢、健康状態など)、どれだけの量を摂取するか、どのタイミングで摂取するかを指しています。健康食品では摂取量は目安量(1日2粒など)しか示すことができません。摂取タイミングは食事と一緒なのか空腹時なのかといった時間帯のことで、これを示すことも許されていません。
しかし、健康食品の素材は摂取タイミングによって吸収率が大きく異なり、タイミングを間違うとまったく吸収されない場合もあります。そのために無駄な摂り方をしている人も少なくありません。このような健康食品の効果的な摂取法を知るためには、素材と製品の特徴について学び、そこで知ったとおりに製品を探し、最も効果的な方法で摂取することが重要になってくるのです。
〔健康情報流通コンサルタント 小林正人〕