私どもの特定非営利活動法人(NPO法人)は日本メディカルダイエット支援機構という名称であるため、発達障害児の支援活動に対して、「なぜダイエットの団体が発達障害に手を出すのか」との質問がよく投げかけられます。
発達障害児の支援の中で、私たちが手がけているのは食事面の支援です。食事面といっても、食べ物が不足している家庭に対するフードバンクでもなく、こども食堂でも配食でもありません。発達障害児が何を食べればよいのか、どのように摂取すればよいのか、極端な偏食によって食べられない状況を解決する方法、といったことについて保護者や発達支援の専門家に伝えています。
このような質問が出るのはダイエット(Diet)の意味の認識の違いです。一般的な印象としては、やせる、食べる量を減らすといった痩身でしょうが、Dietの元々の意味は方針、戦略、作戦で、正しい方針のもとに正しく進むことがDietです。国の方針を決める国会は英語では「the Diet」です。(詳しくは2023/2/22「ダイエットの本当の意味」で紹介しました)
ダイエットの正しい意味合いは栄養管理、食事療法で、食生活とも訳されることがあります。病院の栄養管理は英語では「Diet System」、栄養士は「Dietitian」と表記されます。
発達障害は医学的(Medical)な対応が必要で、その中でも食生活(Diet)を支援する活動によって発達障害を改善していくことなので、メディカルダイエットそのものだと信じて活動しているのです。
学習には栄養摂取が重要との考えから発達障害の学習障害児のための学習塾を運営することで始めた法人を設立して、監事を務めていましたが、これは新たな活動に注力して辞めました。発達障害児支援施設を3か所運営する法人の監事、生活能力を高めることを目的とした新たな発達障害児支援施設を計画している法人の理事、発達障害児と親世代、祖父母世代の三世代支援をする法人の監事は継続しています。
これらはメディカルダイエットとしての“発達栄養”の実践の場と位置づけています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕