Medical Diet170 体脂肪率が少ない時間に測定する理由

体脂肪は脂肪細胞の中に蓄積された中性脂肪で、体脂肪が多いということは、一般的な感覚で言えば太っていることになり、メディカルダイエットのエネルギー代謝の立場で言えば多くのエネルギー源を蓄積している状態となります。

この多くのエネルギー源を効果的に使うことで、体内で多くのエネルギーを作り出し、そのエネルギーを使って細胞レベルから健康になることができます。というのは、細胞の中で作り出されたエネルギーは、その細胞の中だけで使われるもので、細胞の力を高めるにはエネルギー源が重要になるからです。

細胞の力というのは、身体の構成成分を作り出す、細胞を働かせる酵素を作り出す、ホルモンを分泌させる、代謝促進成分を作り出すといったことを指しています。

どれくらい体脂肪が蓄積されているのかは、体組成計に乗れば簡単にわかります。以前は体脂肪計といって、体重と体脂肪を測定する装置でしたが、今では筋肉量やエネルギー代謝量なども推測して表示できるようになっています。

いつ体脂肪率を測定するのがよいかというと、太っていて、やせたいと思っている人の場合は体脂肪率が高い時間帯である早朝に測定するのがよいタイミングです。夕方に摂取した食事のうち余分となったものが中性脂肪に合成されて脂肪細胞の中に蓄積されます。夕食から就寝中はエネルギー消費が少ないので、早朝には体脂肪率が高まっているわけです。

しかし、体脂肪が少ない人、高齢者の場合には体脂肪率が低い夕食前か就寝前に測定するようにします。高齢になると体脂肪が少ない状態は、エネルギー源の蓄積が少なく、免疫を低下させることにもなるので、一定の割合よりも少なくなることは避けなければなりません。その限界値とされるのは、60歳以上の男性では14%、女性では23%を下回ってはいけないとされています。

その下回っていない状態を確認するために、体脂肪率が少ない時間帯に測定することをすすめているのです。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)