笑う門には“福は内”

タイトルを見た瞬間に違和感を感じた人も多かったかと思います。多くの人が知っているのは「笑う門には福来る」です。笑いが絶えない家庭には自然と幸福がやってくる、明るく朗らかでいれば幸せが訪れるという意味です。この場合の“門”は「もん」ではなくて「かど」ですが、テレビ番組で「もん」と読んでいたアナウンサーがいました。

「もん」だと家屋敷の出入口になってしまい、出入口で笑わなければいけないことになります。「かど」と読む場合には、家族を示します。ということで「笑いが絶えない家族」という意味になるのです。

“来る”は「きたる」と読むのですが、「ふくくる」という読み方をしている人もいました。

来る(くる)は文法的には名詞につく連体詞で、来る(きたる)は動詞です。「きたる」と読んでほしいときには「来たる」と“た”を加えた送り仮名を書き足すことも行われています。

このようなことを、わざわざ書いたのは「笑う門には福来る」と正しい使い方と読み方を知っているのが前提でないと、冗談めかして言った「笑う門には福は内」の面白さがわかってもらえなくなるからです。

福来る(きたる)というのは、すでに来ているのではなくて、これから来る、福が来るように働きかけるということで、節分の慣用句の“福は内”を組み合わせています。“福は内”は、福来るの気持ちを強めた表現ということで、そのためにより積極的に笑う門、つまり幸せな気分になるように笑うことを心がけるように伝えています。

人は楽しいから笑うのではなくて、笑うから楽しくなるという考えを持って、福を呼び込むために笑うように、笑える環境や人間関係を築くことができるようにしなければいけないという気持ちを込めて、『笑う門には福は内』と言い続けています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕