健康食品は食品に分類されるので、通常の栄養摂取の範囲での生化学反応と考えられることがあります。通常の食事では不足する栄養素を補うというサプリメントの発想では、その考えは合っています。
しかし、健康食品は栄養不足の解消だけを目的に摂取されているわけではありません。医薬品のような効能効果を求めている人が多く、広告の表示を見ても効能効果を想像させるものが多く、そのようなものが売れているという実態もあります。
健康食品の中でも栄養機能食品に分類され特定保健用食品(トクホ)、機能性表示食品、栄養機能食品は、一定の範囲であっても機能性を表示して販売できるものです。その機能性は「血糖値の上昇を緩やかにする」といったものですが、これを見た人が、血糖値が下がると糖尿病が改善されると(勝手に)理解して、購入する例も少なくありません。
それだけ医薬品的な機能を求めている人が多いということです。そのようになってきたのは、特定保健用食品と機能性表示食品の研究が進む中で、体内で作用する仕組みがわかってきたからで、それぞれの臓器や器官の細胞の機能を高めることによって、健康食品の効き目を高めることができるようになってきました。
細胞が正常な機能を高めるためには、細胞の中で使われるエネルギーが充分に作り出されていることが前提条件となります。いくら機能を高める健康食品の成分を摂ったとしても、エネルギーが足りていないのでは、せっかくの成分も活かされなくなります。
エネルギー代謝を高めるためには、エネルギー源が足りていて、そのエネルギー源をエネルギー化させるために必要な代謝促進物質が必要になります。中でも重要になるのは、エネルギー量が多い脂肪酸を細胞のエネルギー産生器官のミトコンドリアに取り込むために欠かせないL‐カルニチンです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕