岡山県の平均寿命は2022年に女性が88.29歳と全国1位になり、男性も81.90歳と全国10位となり、周囲から見習うべき長寿県と認識されるようになりました。
平均寿命は、その年に生まれた子どもが現在の社会環境、経済環境の中で何歳まで生きることができるかを示したもので、0歳児の平均余命となります。厚生労働省が発表しているのも平均余命のデータです。
現在の年齢で、何歳まで生きることができるのかという各年齢層の平均余命も毎年発表されています。都道府県の平均寿命は5年ごとに発表されています。岡山県の女性は前回は僅差(わずか16時間差)で2位からのトップ、男性は13位からのランクアップです。
岡山県の女性は50年ぶりの1位、男性は40年ぶりのトップ10入りとなっています。岡山県民は急に長生きになったわけではなく、以前から長寿県であり、環境、医療、運動、勤勉などの環境がマッチした結果と考えられています。
平均寿命が延びるのはよいことではあっても、健康で長生きができなければ仕方がありません。寝たきり状態の長生きではなく、健康長寿を目指したいわけです。ところが、健康寿命という“日常生活に制限がない健康状態”の平均年齢を見てみると、平均寿命とは大きな差があることがわかります。
岡山市の平均寿命(2019年)は男性が82.03歳、女性が88.24歳で、岡山県の平均寿命(2022年)の男性が81.90歳、女性が88.29歳と比べても大きな差はありません。そこで岡山県の健康寿命のデータと見比べてみると、岡山県の健康寿命は男性が72.16歳、女性が74.98歳となっています。
2019年の平均寿命と健康寿命の差は男性が9.87歳、女性が13.23歳です。全国の差をみると男性が8.73歳、女性が13.30歳であるので、日常生活に制限がない期間(介護を受けていない期間とほぼ同じ)は男女ともに短いので健康度が高いことになります。
単純にデータだけで結論を出すわけにはいかないものの、健康寿命を延ばすための努力と工夫は、まだまだ必要であることがわかります。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕