理想実現のための代謝促進20 免疫を高めるエネルギー代謝

免疫というのは病原菌やウイルスと戦う力というのは一般に広まってきました。これをコロナ禍の功と言うのは少し違うとは思うものの、免疫という用語を使うだけで、重要度が伝わり、その対策が重要であることも認識されるようになりました。

免疫の正しい意味は、身体にとっての敵と味方を判別して、敵だけを攻撃する能力のことです。免疫力というのは、その攻撃の強さを示しています。

ところが、身体を守るはずの免疫が、逆に身体にとって害となることをすることもあります。その代表的なものはアレルギーで、花粉症は身体にとって大きな害はない花粉を強力な外敵と判断して、これを排出するための咳が出る、鼻水が出る、涙が出るといった過敏な反応が起こります。

アレルギーの中には、有害なものを摂らないようにするサインとして、肌荒れ、身体的なショック症状を起こすものもあり、それが危険をもたらすこともあります。その一つが新型コロナウイルス感染を防ぐために使われたワクチンに過剰に反応するアナフィラキシーショックでした。

免疫を調整しているのは中枢神経で、その働きのためには神経伝達物質が必要です。神経伝達物質は細胞の中で合成されているものですが、細胞の中で起こる生化学反応にはエネルギーが必要です。そのエネルギーを作り出しているのは細胞の中にあるミトコンドリアです。

ミトコンドリアの中にはTCA回路というエネルギー産生のエンジンのようなところがあって、そのエネルギー源になるアセチルCoAという高エネルギー化合物は糖質(ブドウ糖)、脂質(脂肪酸)、たんぱく質(アミノ酸)から作られています。

この中でもエネルギー価が高いのは脂肪酸で、この脂肪酸をミトコンドリアに取り込むためには代謝促進成分のL‐カルニチンが必要になります。L‐カルニチンは食品の成分として2002年から使用することが許可されていて、これを使うことで免疫を高める方法が研究されています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕