健康食品と医薬品の相互作用というと一番に出てくるのがイチョウ葉エキスです。イチョウ葉エキスの情報については、このサイトの「サプリメント事典」を見てもらえればと思いますが、イチョウ葉エキスには血液をサラサラ状態にして血流を促進する作用があることから、中性脂肪やLDLコレステロールの値が高い人が医薬品に頼らないで、なんとかしたいと考えて使うことが多くなっています。また、ドイツでは認知症の医薬品となっていることから、その期待で使われることも多くなっています。
さらに、血管の余分となった血小板を剥がす作用もあります。血小板が大きくなり、剥がれたときに血液中に中性脂肪が多いと、それが核のようになって血栓ができることもあります。血栓は血管を詰まらせ、動脈硬化を起こす要因ともなっているので、それを防ぐこともイチョウ葉エキスに求められています。
この余分な血小板を剥がすという作用が、医薬品の種類によっては相互作用となります。その相互作用を引き起こす医薬品として特に注意しなければならないのはアスピリンです。アスピリンの正式名称はアセチルサリチル酸といい、処方箋薬だけでなく市販薬の解熱・鎮痛剤にも使われています。医療用のアスピリンは抗血栓用として使われています。アスピリンにも血小板を剥がす作用があり、イチョウ葉エキスと作用が重なることによって血小板が剥がれすぎて出血することになります。
イチョウ葉エキスはチアジド系利尿剤では血圧上昇、ワリファリンでは抗血液凝固作用の増強などの相互作用が認められています。
この他の健康食品と医薬品の相互作用については「サプリメントプロ検定」で紹介していますが、このコーナーでも徐々に明らかにしていきます。