生活習慣病の高血圧症、糖尿病、脂質異常症(高中性脂肪血症、高LDLコレステロール血症)の予防や改善について医師からされるときには、「もっと歩きなさい」と言われることが多くなっています。
歩くことによる健康効果、生活習慣病の改善効果は長年の研究から、ほぼ解明されています。歩くように指示されたら、その方法を医師から聞くことを期待するところですが、実際には指導されることは極めて珍しいことだと言えます。
それは医師が運動指導をしても保険点数がつかない医療制度になっているからで、運動の専門家である理学療法士や健康運動指導士に回されることがほとんどです。しかし、これらの専門家がウォーキングの専門知識があるとは限りません。
これは医療機関に専門家が所属している場合で、それ以外は専門家がいる施設や団体を紹介されるか、自分で探すように言われます。その一つに、ウォーキングのイベントがあります。ウォーキングのイベントでは健康効果がある歩きを指導されると思ってのことです。
日本ウオーキング協会は健康ウオーキング指導士を養成していて、日本ウオーキング協会が主管する、ほとんどのウオーキング大会には健康ウオーキング指導士も参加しています。
(ウォーキングは一般名称で、ウオーキングは日本ウオーキング協会の固有名詞)
しかし、健康ウオーキング指導士は、生活習慣病の予防や改善を期待する参加者が期待する血圧や血糖値などを下げる歩き方を学んでいるわけではありません。健康ウオーキング指導士の講習テキストには生活習慣病の項目もあるものの、血圧が高い人、血糖値が高い人などが参加したときに安全にウオーキング大会を運営する方法が述べられているだけです。
それでも健康効果がある歩き方を聞いたときに答えてくれるのは、各人が情報を収集して血圧を下げる歩き方などを話しているだけで、研究に裏付けられたアドバイスをしているわけではないということです。
こういったこともあって、ツイン・ウォークの実施に当たっては、的確な指導ができるように専門家が対応することができるようにする、専門知識を身につけることができる教育を受けた指導者が参加するという体制づくりをすすめています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕