健康維持のためにはバランスのよい食事をすることがすすめられます。バランスのよい食事と言われても、具体的に何をすればよいのかがわからないという人も少なくありません。バランスのよい食事は、たんぱく質、脂質、糖質(炭水化物)が、それぞれ理想的な摂取割合になっていることを指しています。
たんぱく質、脂質、糖質はエネルギー源で、これ以外の食事で摂取する成分は、エネルギーとすることはできません。このエネルギーを構成する三大栄養素(エネルギー源)のバランスはPFCバランスと呼ばれます。
PFCはP(たんぱく質:protein)、F(脂質:fat)、C(糖質:carbohydrate)を並べたものです。厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」(2020年版)には成人の理想的な摂取バランスが示されていて、P(たんぱく質)13~20%、F(脂質)20~30%、C(糖質)60~70%の範囲とされています。
エネルギーの単位はkcal(キロカロリー)で、食品のエネルギー量の合計は三大栄養素を摂取した合計ともなっています。しかし、食品の摂取割合は重量(g)で表されることが多く、重量からエネルギー量は把握しにくいところがあります。
エネルギー量はたんぱく質は1gが約4kcalとなっています。脂質は1gが約9kcal、糖質は1gが約4kcalです。わかりやすくするために、三大栄養素をエネルギー量(kcal)に換算して、3種類の比率をパーセントにしたものがPFCバランスとなります。
PFCバランスは、重量ではなく、エネルギー量のバランスとなっているので、脂肪は少なめにするということが基本となります。
エネルギー量から1日の理想的な栄養バランスを食品に分類すると、1日に摂取するエネルギー量のうち50%が主食、25%が主菜、25%が副菜となります。
エネルギーのバランスを取るためには、エネルギー量を知らなければなりません。これについては次回以降に100kcal単位の分量を示して明らかにしていきます。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)