栄養指導によるサポートをするためには、それぞれの方の食事内容を知ることから始まります。そのためのリサーチは簡単でありながらも状況把握ができて、改善のために行動変容しやすいものでなければなりません。という考えに基づいて作成したのが「食生活チェック表」です。
食生活の内容を把握する方法というと、従来は1週間分のメニュー(献立)を書き出してもらい、使われている食材を知ることで、そこから健康の維持・増進のために何を改善すればよいのかを指導するというものでした。
これはメニューを思い出して書き出す人にとってだけでなく、メニューから栄養計算をする人にとっても手間がかかり、手間の割には指導されることが指導を受ける人が期待したこととは違って、想定範囲から抜け出していないということがよくありました。
「食生活チェック表」はチェックと称しているだけに、基本的な作業は食材をチェックすることだけです。チェックしたことについて食材の種類を書いてもらうことはあっても、細かく分量や調理法を書いてもらうこともしていません。
主食は1日あたりの種類と分量の目安をチェックしてもらいますが、それ以外の副食(おかず)は1週間に何回食べたかをチェックしてもらうだけです。これだけで食傾向がわかります。
食傾向というのは、よほどの出来事(病気になったとか一人暮らしを始めたとか)がないと大きくは変わりません。血液検査などによって生活習慣病が指摘されても部分的な改善しかできないのが通常のことです。
チェックの結果とアドバイスは、それぞれの身体の状態(生活習慣病のリスクなど)の項目を参考にして文書で返答しています。いきなり理想的な食事内容に変更するのは大きな負荷を与えて、結局は長続きしないことにもなるので、順番を決めて、重要なポイントから摂取回数を変えるように伝えています。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)