積極的な行動について、快感を得るものは、ほめ言葉だけでなく、ご褒美(お菓子やジュース)であってもよいわけですが、要求としての行動があったときに、おもちゃをほしがらなければ、泣かなければ、あとで(買い物が終わったとき、家に帰ってから)お菓子などを食べさせてもらえるという他の快感を与えることで行動を弱化させることができます。
弱化が進むことによって、要求を消去することも可能となっています。
このように他の快感によって導く方法は、ほしがって泣くという行動がみられたときに実行することで効果があげられます。しかし、多くの場合は要求の行動があり、要求の強化があってから初めて改善しようと考えることが少なくありません。
要求の強化が起こっているときには、その強化を打ち消すほどの快感を与えるものでなければならないことが多く、泣き止んだらほめてあげるということでは通じにくくなっています。
他の快感による代替によって泣くことがなくなったとしても、快感が充分でないときには、再び同じようなことが起こることも少なくありません。
親には泣くことが通じなくなっても、買ってもらおうとする対象が変わった場合には、再び同じ行動を起こすことにもなります。
親に対しては泣くといった行動を起こさず、他の望ましい結果に向かうようになっても、初めて一緒に売り場の前を通った人や、泣くことをしなくてもほしがったら買ってくれた経験がある祖父母などには、また買ってもらえるまで泣くといった行動を起こす場合もあるのです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕