ダイエットにとって大敵とされるのは甘いものだと言われます。大敵を避ければダイエットが成功するということになるのでしょうが、何も敵を排除するものとしてだけ扱うのではなくて、むしろ活用すべきだという考え方があります。
新約聖書マタイ伝には「汝の敵を愛せよ」という言葉が出てきます。甘いものがダイエットの敵なら、それを愛すればよいということになりますが、それで正しいのかを知るために、まずはマタイ伝に書かれていることの意味を解明していくことにします。
「汝の敵を愛せよ」というのは、神があらゆる者を愛するように、人間も、たとえ敵であっても愛すべきだという教えです。“愛すべき”ということで、何がなんでも愛さなければいけないということまで言っているわけではありません。
悪意を抱いて迫害してくる者に対しては、こちらも同じような態度で接するということがありがちなことかもしれませんが、悪意を抱いて迫害する者に対しても愛する人に対するのと同じように慈愛をもって接することを指し示しています。
人に対して恨みを抱かないということから始まって、すべての人の中に神の美しさを見出すように努めることを伝え、「あなたも慈悲深い存在となれ」と言っているのです。
この解釈については、キリスト教信者のダイエット実践者から教えてもらいました。
ダイエットを実践するときには、マイナスになることは避けようとしがちですが、甘いものであっても食べ物には意味があり、それを摂ることで日本人は健康になり、長寿にもなってきました。甘いものにはブドウ糖が含まれていて、ブドウ糖は脳の唯一のエネルギー源です。
ダイエットに取り組んで、食べたいものを我慢することはストレスを高めます。ストレスを抱えたままでは、ダイエットは成功しにくく、急にブレーキが効かなくなって食べすぎてしまうことにもなります。
そのようなことにならないように、適度に甘いものを摂って、脳を満足させて、ドカ食いをしないようにするには、ダイエットの敵(甘いもの)を活かすことを考えるようにしたいという説明をしています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕