日本人ほど流行に流されやすい国民はいないと言われます。特に食べ物の流行は移り変わりが激しく、人気の食品や料理、デザートも次々に新しいものが登場しては人気が萎んでいます。これはダイエット法についても同じことが言えます。また、サプリメント・健康食品についても流行の変化は激しいのですが、なかなか新しい素材が出てこないので、食べ物ほどのヒット商品はなく、ここだけは変化は激しくはないようです。
人間は猿人から原人に進化したときに、何でも食べなければ生きていけない“雑食”になりました。そのために歯も門歯(前歯)犬歯、臼歯があり、どんな食べ物でも細かくして胃に送り込むことができるようになりました。すべての食べ物が必要とは言いませんが、少なくとも伝統的に食べられてきた食品は必要です。伝統的に食べてきたものによって身体も変化していくので、例えば血管の丈夫さや腸内細菌の増え方など国民の特徴的な体質が生まれることにもなりました。
日本人は牛乳が消化しにくい、肉を多く食べるとコレステロールが蓄積されやすい、糖質を多く食べると血糖値が上昇しやすいといった弱点はありますが、これらのものを食べてはいけない、食べないほうが健康だ、ということではありません。食品として食べられないものがあれば同じ栄養素が摂れる他の食品を食べるべきであり、減らすにしても限度があるということです。
流行を追うようにして急に一つのものばかりを食べたり、急に食べなくなるのは身体の仕組みからいうと、やってはいけないことです。食べ物が悪いのではなく、食べ方に問題があり、それを考え、実践するための知識も必要です。
「サプリメントプロ検定」だけでなく、これまで実施してきた「メディカルダイエットアドバイザー」や今後実施していく体質改善や科学的な歩行の資格認定の中でも、こういった基本的な話を伝えていくのが私たちの役目だと考えています。