日本メディカルダイエット支援機構の理事長は新潟県の出身で、幼いころから新潟県のコシヒカリは日本一の美味しい米と聞かされてきましたが、まだ幼少のころにササニシキを食べる機会があり、コシヒカリにだけ軍配を上げていいのかと思ったという話をしていました。しかし、今ではコシヒカリと、その掛け合わせ(系列)のあきたこまち、ひとめぼれ、はえぬき、どまんなか、ヒノヒカリ、ななつぼし、キヌヒカリなどは美味しい米の代表として知られています。
ササニシキは炊いて、すぐに食べるのも美味しいのですが、冷めてからも美味しいので、弁当やおにぎりにも向く米として人気がありました。
ところが、今ではササニシキと、その掛け合わせは、あまり人気がなくなっています。当機構の理事長は米の品種と食味ランニングの取材を重ねてきたことから、コシヒカリ系ばかりが人気が高く、ササニシキ系の評価が高くないことに疑問を感じていましたが、評価に差がついた理由について思い当たることがありました。それは米の問題ではなく、炊飯器が原因となっていました。
電気炊飯器を初めて製作した東芝が炊飯試験に使ったのは新潟産のコシヒカリでした。水分を吸って粘りがあるコシヒカリが美味しく食べられるように調整したために、電気炊飯器で炊飯することが中心になると、美味しく炊ける米としてコシヒカリの人気が高まり、炊飯器に合わせてコシヒカリ系の米が多く栽培されるようになりました。
食味ランキングを実施している検査機関で使われている炊飯器も東芝製でした。
ササニシキにとっては、あまりよい条件ではなかったのですが、電気炊飯器も竃(かまど)と同じように炊けるものが登場したことで、ササニシキは本来の味が出せるようになりました。
コシヒカリもササニシキも先祖を尋ねると、岡山県の朝日米に辿り着きます。一時期、消えかけるような時代もあったように聞いていますが、今では品種改良されていないルーツの米として人気が高まっています。岡山県でも中心的に栽培されているのは岡山市東区瀬戸町と赤磐市です。この地域は人気の酒米のルーツの雄町米の栽培地でもあります。
瀬戸町には理事長と理事が関係していることから、米のルーツと品種改良の情報も伝えていくようにします。