健康づくりの名言「求めよさらば与えられん」

新約聖書マタイ伝に出てくる「求めよさらば与えられん」を面白い解釈で説明してくれた人がいます。面白いというのは、正しい解釈を面白おかしく説明したということではなくて、どちらかといったら間違いです。

「求めよ」は求めなさいで、「与えられん」は与えてくれるだろうという意味です。何が与えられるのかというと正しい信仰で、求めるのは神に対してということになります。問題は「さらば」の解釈で、正しいのは「そうすれば」という意味ですが、さようならという別れの挨拶の言葉だと思っている人がいると、話がややこしくなります。

“さらば青春の光”というお笑いコンビが有名になったものだから、若い人の中には「求めて、別れれば与えられる」というように、ほしいものを捨てると、他のほしいものが手に入るという誤りを覚えてしまっている人がいるのです。

「求めよさらば与えられん」は今では新約聖書から発した言葉というよりは、そこから転じた「物事を成就するためには、与えられるのを待つのではなく、自ら進んで求める姿勢が大事」という意味で使われています。

これは健康づくりの取り組みにも言えることで、この食べ物は健康によい、この運動は健康効果が高いというように言われて、深く考えることなしに取り入れることの戒めにもなります。

何がよいのか、どのように取り入れれば自分にとってよい結果が得られるのか、より効果を高めるには何をすればよいのかということを考えて、考えた上で実践することが大切です。考え尽くしてから実践すれば、もしも期待どおりに進まなかったときにも、その原因を追求することができて、改善によって期待どおりの結果を得ることにもつながっていきます。

積極的な姿勢があればこそ、よい結果が得られるわけで、それに終わらず、さらによい結果がスパイラルでアップしていくようにもできます。よい結果が出たら、それで終わりではなくて、さらによい結果が積み重なっていくようにするためのキーワードが「求めよさらば与えられん」なのです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕