子どもの発達に必要な栄養素の補給のためには、他の家族と同じ料理を同じように作ればよいというわけにはいかないことがあります。家族の中に生活習慣病の人がいると、その人だけは別の料理を作る、同じ料理であっても内容を変えるというのは当たり前にしなければならないことです。
子どもは発達過程によって家族とは違う食事内容になることがあり、発達障害があれば、その特性に合わせて食べるもの、調理法を変えなければならないことも普通にしなければならないことです。
ところが、親の食事と同じものを食べている例があり、それも好き嫌いや成長を配慮したものではなくて、家族の健康のためにも問題がある食事となっている例もあります。
親のダイエットに付き合わされているという例もあります。以前は母親のダイエットのための食事を子どもも食べているということが多かったのですが、今では父親のメタボ対策で食事の内容が低エネルギー量になったり、おかずの種類が減って、栄養摂取が低下しているという例もあります。
朝食は飲み物だけという家庭もあり、朝食を食べたくても食べるものが食卓に乗らないということもあります。中には飲み物があればよいほうで、何もないということも実際にはありました。
栄養補給のための補助食品やゼリー、サプリメントを摂っているから大丈夫と考える保護者も少なからず存在しています。これは朝食には当たらないというのが厚生労働省の見解で、厚生労働省による国民健康・栄養調査でも飲み物や補助食品などだけの摂取は朝食を食べたこととしてカウントされていません。