スポーツをして身体を動かすことで健康になるのだから、わざわざ“健康スポーツ”という言葉を使う必要はないということを言われることがあります。その“健康スポーツ”を法人名としているのは公益財団法人日本健康スポーツ連盟で、私(小林正人)は東京にいたときに同連盟の理事を務めていました。
日本語では(公式の登録名称は)“健康スポーツ”ですが、英語表記は「health & sports」です。健康スポーツという特定のスポーツを推進する団体ではなく、健康とスポーツを推進する団体です。
1987年(昭和62年)に、当時の厚生省と文部省の認可によって財団法人として設立されました。当時は、健康は厚生省(現在の厚生労働省)、スポーツは文部省(現在の文部科学省)の所管で、両方にまたいだ活動をするということが関係しています。
公益財団法人となってからは、他の公益法人と同様に内閣府の所管となっています。
活動としては、健康スポーツ産業の振興や健康スポーツの技能育成の促進によって健康スポーツ活動の基盤を整備して、健康増進や体力づくりに寄与するということで、厚生労働大臣認定運動型増進施設の唯一の調査・指導団体となっています。
厚生労働大臣認定運動型健康増進施設は認定の条件が厳しく、フィットネスクラブやスポーツクラブは全国に8000施設以上あるとされる中で、厚生労働大臣認定運動型健康増進施設は335施設しかありません(2023年7月現在)。
健康スポーツと言われてイメージされる、無理なく取り組めて、高齢になっても安心して続けられる競技スポーツは、日本レクリエーション協会に加盟して一般向けに推奨されています。その団体については別の機会に紹介しますが、健康増進施設と健康スポーツの連携は、これからの健康づくりには重要な役割をすると認識しています。
〔健康ジャーナリスト/日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕