健康スポーツ2 超高齢社会のスポーツ

スポーツというと激しく身体を動かすイメージがあることから、年齢を重ねると積極的には参加できないと考えられることがあります。武道などは年齢を重ねることで技能が高まっていくこともあるのですが、多くは若い世代が中心と考えられています。

しかし、超高齢社会の日本では、新たな考えのスポーツの重要性があげられるようになっています。日本は平均寿命が世界一だけでなく、平均年齢も世界一となっています。

平均寿命は亡くなった年齢を国民全体で平均したものではなくて、その年に生まれた人(0歳の赤ちゃん)が同じ社会状況が続いたとすると何歳まで生きられるかという推定値です。平均年齢は国民の年齢をすべて足して人口で割ったものです。

日本人の平均年齢は47.7歳ですが、これより年齢が高いモナコ(53.3歳)は都市国家で、海外の労働者が市民を支えていることから例外とされています。47.7歳は男女平均で、女性の平均年齢は2020年に50歳に達しました。50歳以上の女性の割合は50.4%で、2030年には55.7%に達すると推定されています。

家事や介護を女性に頼るわけではないものの、女性の活躍に頼っているのが現実で、元気な女性が日本の健康を支えています。その元気な状態を維持してもらうために、健康づくりを目標としてスポーツを取り入れてほしいとの思いがあります。

若いときだけでなく、生涯にわたって続けられるスポーツは“生涯スポーツ”と呼ばれています。生涯スポーツと認識して実施されているスポーツは多いのですが、生涯スポーツを取りまとめる団体は現状ではなく、日本レクリエーション協会が健康づくりの一環として各地域のスポーツ団体と連携した活動をしています。

高齢者でも実施できるスポーツが、高齢者のためのスポーツになっているところがあるのですが、それも年齢に関係なく、子どもから高齢者までが実施できるスポーツであるのが本来の姿です。これを目指して“健康スポーツ”という名称を使っています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕