健康づくりの基本は食べることであり、朝食こそが重要ということはメディカルダイエットの研究でも講習でも特に力を入れて訴えていることです。朝食の摂取の状況については、厚生労働省の「国民健康・栄養調査」が重要な調査データとされてきましたが、コロナ禍の影響で2年間も調査が行われず、次の発表は早くても令和5年末になると見られています。
本来であれば、コロナ禍が栄養摂取に与えた影響について最も知りたいことですが、それを埋めるように民間で複数の調査が行われています。その中で注目されるのは、日本ケロッグが各地のこども食堂運営者(226人)に聞いた「こどもの朝食に関する実態」の調査(2023年3月24日から4月7日)です。
同社は「ケロッグ毎日朝ごはんプロジェクト」を展開していて、そのための基礎調査として実施されました。
その結果、こども食堂運営者の54.0%が朝食を毎日食べていない子どもを認識していました。その理由(複数回答)としてあげられていたのは、「親が作らない」(74.6%)、「経済的に余裕がない」(34.4%)、「家に食べるものがない」(31.1%)、「親からお金だけ渡されて自分で買うように言われている」(17.2%)でした。
このほかにも「幼少期から朝食を食べる習慣がない」、「朝起きた時には親が仕事に出かけていて起きて学校にいくのが精一杯」など、経済的な理由だけでなく、さまざまな理由があることが見えてきました。
朝食を食べていない子どもを認識しているこども食堂運営者に、特徴や傾向を聞いていますが、「朝食の大切さを理解していない」(61.5%)、「学校に行きたがらない/不登校気味である」(36.9%)、「口数が少ない/表情が暗い」(30.3%)、「体調を崩しやすい」(26.2%)、「食欲がなく食事の量も少ない」(21.3%)でした。
このほかにも「落ち着きがなく、学力や理解力が低い傾向にある」、「授業に集中するのが難しい」、「怒りっぽい」、「元気がない」、「疲れやすい」など、子どもたちに多く見られることがあげられていて、朝食との関わりが強く考えられています。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)