健康によい働きをする素材を組み合わせて使えば、高い効果が得られるというのは多くの人が期待することです。健康食品の多くは、目的があって、それに合わせて複数の素材を組みわせて、目的に近づけることを目指しています。
血糖値の急上昇を抑えることを目的にするなら、身体で起こっている働きを知って、それに合わせた機能がある成分が含まれている素材を選択しています。糖質は胃で消化されてブドウ糖に分解されて、小腸からブドウ糖が吸収されて血液中に入ることによって血糖値が上昇します。
血糖というのは血液中のブドウ糖のことで、その量を示すのが血糖値です。血糖値が上昇すると膵臓からインスリンというホルモンが分泌されて、細胞にブドウ糖が取り込まれます。血糖値が高いということは、体内に取り込まれるブドウ糖が多いか、細胞に効率的に取り込まれていないか、ということになります。
この流れに対応するために、分解の抑制、吸収の抑制、インスリンの分泌促進といった成分が含まれる素材が使われます。
こういった意味での複合のつもりでも、使用した素材の特性によってはマイナスになるものもあります。その代表的なものは難消化性デキストリンで、ブドウ糖を吸着して吸収を妨げる作用はあるのですが、吸着性がよすぎて、脂肪も包み込み、さらに他の健康食品の素材も吸着します。
これでは素材のプラス効果を願っていたのに、それがかなえられないことにもなります。ブドウ糖の吸収抑制に以前から使われていたのはギムネマ・シルベスタですが、流行りのもの、効果が高いものを使おうとするのは世の流れで、そのことによって、せっかくの有効性が妨げられることにもなるのが、健康食品の面倒なところです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕