健康食品 敵か味方か64 「閾値」という判断基準

健康食品に使われる素材の有効性は、複数を組み合わせればプラス効果があり、高まっていくという期待が寄せられますが、どれだけの種類を組み合わせるかによって、どれくらいの量を摂取するのかによって、期待がかなえられることもあれば、かなえられないこともあります。

健康食品の素材を使うことによって得られた結果は、一定の分量を使うことで確かめられています。身体に影響を与えるには、それなりの量が必要になります。微量でも使われていれば、効果が出るというものではありません。

どれだけの量の摂取で得られた結果であるのかは、機能性表示食品や特定保健用食品であれば明らかにされています。専門の書籍やネット情報で確認することができます。機能性表示食品については、消費者庁のサイトに機能性表示の届け出に使われた書類が掲載されていて、知ることは可能です。

その効果が出るために必要な最小限の量は「閾値」(いきち)と言います。医薬品は体格や年齢、細別、身体機能によって閾値が確認されていて、治療のために使われる量が決められています。

健康食品に使われる素材も同様で、医薬品ほど詳細には調べられていないとしても、どれだけの量が必要であるかは多くの研究によって確かめられています。多くの素材を組み合わせることによって、一つずつの素材の量が少なくて、有効となる成分の量が少ないものを、いくら組み合わせても期待するような効果は出ないことになります。

健康食品を選択する場合には素材ごとの閾値を知って、これを選択するときの判断基準にするということが重要になるのです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕