美肌ビタミン、美容ビタミンと呼ばれるのは“抗酸化ビタミンのACE(エース)”のビタミンA、ビタミンC、ビタミンEだけではありません。もう一つの重要なビタミンとして注目されているのはビタミンB₂です。
ビタミンB₂は成長の促進、細胞の再生などの作用があり、不足すると皮膚の新陳代謝が低下するだけでなく、口内炎、舌炎症、口唇炎、角膜炎、にきび、肌荒れなどが起こりやすくなります。
口内炎や肌荒れに使われる医薬品のチョコラBBの主成分はビタミンB₂で、BBはビタミンB₂を指しています。
食品では、魚介類(特にウナギ、サンマ)、肉類(特にレバー)、大豆、牛乳、卵などに多く含まれます。
ビタミンB₂は熱に強いので、加熱調理で破壊されにくいものの、吸収率は60%ほどです。水溶性ビタミンのために1日ほどしか体内に保持されないので、毎日、食べることがすすめられます。ビタミンB群のビタミンB₁、ビタミンB₂、ビタミンB₆、ビタミンB₁₂は、全身の細胞でエネルギーを作り出すときに必要であることから、これもセットで摂ることがすすめられます。
以下に、ビタミンB₁、ビタミンB₆、ビタミンB₁₂についても簡単に説明します。
ビタミンB₁は糖質のエネルギー代謝に必要で、疲労回復のビタミンとも呼ばれます。食品では、豚肉(特にヒレ肉)、ウナギ、カツオ、レバー、大豆、ニンニクなどに多く含まれます。
ビタミンB₆は糖質、脂質、たんぱく質のエネルギー代謝の補酵素で、特にたんぱく質の分解・合成に深く関わっているため、不足すると貧血や肌荒れ、湿疹、神経系の異常などを引き起こします。食品では魚や肉に多く含まれますが、熱に弱いため調理する失われやすくなっています。
ビタミンB₁₂は脂質のエネルギー代謝の補酵素で、中枢神経や脳の機能を維持する作用があります。造血作用に関わり、骨髄で正常な赤血球を作り出すのに欠かせません。食品では、レバー、肉、魚介類などの動物性食品に多く含まれます。
ビタミンB群は水溶性の性質があって、体内には長くは保持されません。ビタミンB₁とビタミンB₂は24時間ほど保持されるのですが、ビタミンB₆とビタミンB₁₂は12時間ほどしか保持されません。そのためビタミンB₆とビタミンB₁₂が含まれる食品は1日に2回(朝食と夕食)は食べる必要があるのです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕