肌とストレス14 ビタミンCとコラーゲンの関係

ビタミンCはコラーゲンを構成するアミノ酸の生成に必要で、ビタミンCが不足するとコラーゲンが合成されなくなります。コラーゲンは皮膚などの繊維状のタンパク質で、全身の細胞の接着剤の役割をしています。全身に60兆個以上もある細胞がバラバラにならないのは、コラーゲンの結合力のおかげです。

一般にはコラーゲンと呼ばれていますが、正式にはコラーゲン線維といいます。その繊維状のコラーゲンが多くて、密度が高い網の目になっていれば、その間にタンパク質などの成分が取り込まれて、皮膚の弾力性が保たれるようになります。

コラーゲンは全身のタンパク質の約30%を占めていて、そのうち40%は皮膚にあります。皮膚の弾力性を保っている真皮に占めるコラーゲンの割合は95%にもなります。それだけ皮膚の健康状態を保つためには、コラーゲンが重要になるということです。

コラーゲンは年齢とともに減少していきます。これは仕方がないことですが、コラーゲンが不足すると皮膚細胞の結合が弱まります。そして、コラーゲンの不足に水分の不足が重なるとシワができるようになります。キメの整った肌は、コラーゲンによって皮膚細胞がしっかりと結合している証拠といえます。

コラーゲンを増やすには、コラーゲンが含まれた食品を食べればよいと考えられがちですが、これを否定する意見も出されています。

コラーゲンが多く含まれる食品は、ゼラチン、鳥手羽先、鶏皮、軟骨、牛すじ、フカヒレなどで、これらの食品を料理したコラーゲン鍋は“美肌鍋”として今も人気が続いています。

コラーゲンは、そのまま吸収されるわけではなくて、他のタンパク質と同じようにアミノ酸に分解されてから吸収されます。吸収されたアミノ酸は肝臓まで運ばれて、そこで体内に必要なタンパク質に合成されます。コラーゲンを摂っても、すべてがコラーゲンとなるわけではないのです。これがコラーゲンの効果を否定する人の意見となっています。

しかし、コラーゲンは胃で、すべてがアミノ酸に分解されるわけではありません。アミノ酸に分解される途中の低分子化されたペプチドの形で吸収されるものもあります。コラーゲンのペプチドは17種類が確認されていて、この中でもコラーゲンの材料となる非必須アミノ酸のグリシン、プロリン、ヒドロキシプロリンによって構成されているペプチドが肝臓でコラーゲンに合成されやすく、皮膚にも効果的に届けられるとの研究報告があります。

つまり、コラーゲンを食べて、ペプチドの状態で吸収されたものは皮膚の状態を整えてくれるということです。最近のサプリメントなどのコラーゲン商品の多くは、コラーゲンペプチドの状態のものが使われています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕