「親ガチャ」という言われたくない言葉を取り上げながら、最後は子どもの食事の大切さを伝えないと孫に「祖父(ジジ)ガチャ」「祖母(ババ)ガチャ」と言われかねないという発展させすぎのことを前回は書きました。
「親ガチャ」があるなら「子ガチャ」もあるのではないかというのは、「親ガチャ」という言葉が広まったインターネットの世界に登場してきています。親が選べないのと同様に、子どもも選べないという意味で使われているようです。
「親ガチャ」は家庭環境が選べない、生活レベルが選べないという意味で使われるのに対して、「子ガチャ」のほうは子どもの優劣を指すことが多くて、これも「親ガチャ」と同じように言われたくないし、言いたくもない言葉です。
子どもにとっては親の家庭環境は人生を大きく左右することであるわけですが、超高齢社会においては親の幸せは子どもの学歴や仕事内容にも左右されることです。それは金銭的なことだけではなくて、親を大切にする子どもか、社会に迷惑をかけないように生きてくれる子どもかということも意味しています。
生まれてくる子どもの才能(資質や能力)は親が選べるものではありません。優秀な親には優秀や子どもが生まれるという考え方もあって、遺伝を考えて結婚相手を選ぶということも当たり前のように行われてきたことです。
優れた子どもが生まれてくるのか、それとも凡庸な子どもが生まれてくるのかは運任せで、がっかりする結果もあるという考えから「子ガチャ」と言っている親もいます。
「親ガチャ」は1回きりの選択ですが、「子ガチャ」のほうは再チャレンジのチャンスがないわけではないものの、子どもの数が減り続けている現状を考えると、そう簡単に再チャレンジを言うようなことではありません。
子どもは持って生まれた才能があったとしても、それを花開かせるのは親の役割です。親だけに頼るのではなく、祖父母の支援も重要です。子育てに口出しをしてほしくない、出すのはお金だけにしてほしいという意見があるのは承知しています。
しかし、長寿社会になって終戦直後(78年前)に比べると平均寿命が30年以上も延びた時代だけに、祖父母の経験が親の子育てに役立ち、それが子どもの才能を伸ばすとなると、「子ガチャ」などと言っている場合ではなくて、他にやるべきことがいくらでもあるだろうと言いたくなります。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕