臨床栄養の師匠である山本辰芳先生(管理栄養士)の「HDS研究所」は病院栄養管理研究所として紹介されることもありました。HDSは「Hospital Diet System」の略称で、Dietは栄養指導を指しています。
Dietの元々の意味は「方針、戦略、戦術、戦法、作戦」を指していて、そこから健康のための栄養管理、食事指導を指すようになりました。その仕事をする栄養士は英語では「Dietitian」となります。
その発想から、私が代表を務める日本メディカルダイエット支援機構の研究が始まるのですが、間違った食生活によって生活習慣病になる人は、数多くの情報の中から正しい情報を見抜くことができず、見抜くことができたとしても正しく実践できないということにもなってしまいます。
「Hospital Diet」の前に日常的なDietが重要であり、その情報をメディアを通じて発信していくために、臨床栄養の専門家の方々の研究成果が重要なコンテンツとなりました。他の方のコンテンツを使わせてもらうだけでなく、自らのコンテンツを作成することの重要性も認識して、まずは学ぶことが重要と考えて、日本臨床栄養協会の機関誌を担当させてもらい、日本臨床栄養学会との合同大会、研究会などの内容を機関誌の記事にしていくことから書いて学ぶことを始めました。
正しい食事の情報が消費者に伝わらないのは、何も消費者のせい、間違った伝え方をするメディアのせいばかりではなく、予防や治療の段階で正しく、わかりやすく、実践しやすく伝えられていない医療機関の栄養士、それを指導するはずの医師の知識や考え方にも問題があることがわかりました。
そのことが健康に関する情報を正しく選択して、正しく実践する健康リテラシーの能力を高められない理由の一つにもなっていることがわかり、健康リテラシーが研究テーマにもなっていきました。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕