「Diet Cure」は、健康の維持・増進のための療法(治療の方法)を指す言葉の一つとして使われています。
「Diet」という用語を示されて一般に抱かれるのは“やせる”“やせるために食事の量を減らす”といったことで、中には“やせるために食べない”というようなあり得ない意味で使っている人もいます。
しかし、医療の世界で使われている「Diet」とは違っています。医療の世界では「Diet」は栄養管理や食事指導を意味しています。医療機関の栄養管理室というと、いまだに給食係というイメージが一般にはあるかもしれないのですが、治療のための栄養摂取を担当している部署で、管理栄養士、栄養士が食事内容の調整から患者に対する栄養指導も行っています。
栄養士は英語では「Nutritionist」と訳されることがありますが、これは栄養の全般的な知識を持って健康を増進させて、病気の予防に重点を置く専門家を指しています。これに対して「Dietitian」と訳された場合には、病気の治療に特化した専門家を指しています。医療機関の栄養士は「Dietitian」です。
「Diet」のもともとの意味は、「方針、戦略、戦術、作戦」などで、正しい方針に基づいて行動することを指しています。そこから転じて、正しい健康知識のもとに正しい生活をすることが「Diet」となり、その基本となる食事と運動を指すようになり、食事療法、運動療法として使われるようになりました。
「Cure」は治す、治療するという意味があり、「Diet Cure」となると食事や運動などによって病気を治すことを意味する言葉となります。医療機関での治療が必要な状態になったときには、食事と運動だけで回復させるのは難しいことですが、治療には栄養と運動が欠かせない要素となっています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕