Supplement Design4 法規制によって表示されない事実

健康食品は、栄養機能食品、特定保健用食品、機能性表示食品であれば、一定の機能性を表示することができるので、疾病予防や改善ということでは血圧用なのか血糖値用なのかを知ることができます。しかし、それ以外の健康食品は機能性を表示することができないので、自分の状態に適しているものかを知らないままに使うことにもなります。

これは法律によって規制されていることですが、健康食品にだけ絞られた法律があるわけではありません。複数の法律によって表示や販売法などが規制されています。その法律は、食品衛生法、食品表示法、医薬品医療機器法(医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)、不当景品類及び不当表示防止法、健康増進法、特定商取引法などで、これらを組み合わせて規制が実施されています。

そのために健康食品の理解が足りず、消費者が知りたいことがわからないまま使い続けているという結果にもつながっています。健康食品に使われている素材は国内でも1000種類を超え、流通する製品数は3万種類を超えているといわれます。

健康食品の研究開発は世界の最先端を走り、どんな人が、どんな状態のときに、どういった使い方をすれば、どんな結果が得られるのかということも明らかにされています。しかし、そのことは製品のどこを見ても、チラシやパンフレット、広告を見ても書かれていません。そのために効能効果を暗示するだけで実際に有効性が確認されていない製品が販売されているという“玉石混淆”状態になっているのが現状です。

この状態を逆手にとるように、裏付けの研究もなく、充分な量の有効成分が含まれていないにも関わらず、高い有効性を訴えるような製品もあります。また、使用する人に合わせた開発が行われていなければならないはずですが、対象者とは異なる人で試験された結果であったり、中には動物試験の結果しか得られていないものもあります。

健康食品の選び方や使い方が表示から読み取れないとしたら、それぞれの素材の特徴について学び、その理解のもとに製品を選んで摂るしかないということになります。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕