体質との調和13 かつての日本人は短命だった

日本人は今でこそ世界トップクラスの長寿を誇っていますが、かつては長生きしたことがない短命な国民でした。日本の平均寿命が男女ともに50歳を超えたのは第二次世界大戦の終戦から2年後の1947年(昭和22年)のことです。それまでは平均寿命は40歳代であったわけです。

その当時、アメリカの平均寿命は60歳、北欧では70歳に達していました。現在でいう先進国の中では日本人の平均寿命は最下位に位置しており、当時の長寿国とは20年もの開きがありました。

1950年(昭和25年)には、女性の平均寿命は60歳を超え、1955年(昭和30年)には男性も60歳を超え、それ以降は急速に平均寿命が延びることとなりました。

1977年(昭和52年)には男性の平均寿命が77.69歳と世界第1位となり、続いて1984年(昭和59年)には女性の平均寿命が80.18歳と世界第1位となりました。2015年(平成27年)の平均寿命は男性が80.79歳、女性が87.05歳と過去最高となりました。前年の平均寿命は男性が80.50歳、女性が86.83歳で、女性は第1位、男性は第3位となったものの男女を合わせると第1位でした。

ところが、2021年(令和3年)では、男性は81.47歳、女性は87.57歳で、女性は第1位、男性は第3位(前年は第2位)となり、男女合わせて第1位となっています。

これほど短期間のうちに平均寿命が急速に延びた国は他になく、終戦直後と比較すると30年以上も延び、一世代分も長生きできるようになりました。これまでの平均寿命の延びは体内の大きな変化が関係していることが指摘されています。

ちなみに、平均寿命は今年誕生した人(0歳児)が現在の社会環境(経済、衛生、医療など)が継続した場合に何歳まで生きられるかを予測したものです。平均寿命が80歳だとすると50歳の人が、あと30年間生きられるということではありません。日本人の平均寿命が1947年から3年後に10年延びたのは、終戦後に社会環境が大きく好転したからです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕