「体温が1℃低くなると免疫が30%低下し、基礎代謝は12%低下する」という話題が、健康を気遣う人たちの関心を集めています。
逆に体温が1℃高まれば、基礎代謝が高まることが期待されていますが、実際には体温が1℃高くなると基礎代謝は13%も上昇するとの報告があります。
基礎代謝は、体温の保持や、脳や内臓の働きなど生命維持のために必要なエネルギーのことで、1日に使われるエネルギー消費量の約70%を占めています。1日の摂取エネルギー量は男性が約2100kcal、女性が約1700kcal(令和元年国民健康・栄養調査)であるので、その70%分では男性が1470kcal、女性が1190kcalとなります。
このうち13%が上昇したとすると、男性は約190kcal、女性は約154kcal分が多く消費されることになります。この消費エネルギー量は、ウォーキングでは速度や体重などによって違いはあるものの、1時間ほど歩き続けたときの運動量とほぼ同じになっています。
体脂肪1kgは約7200kcalのエネルギー量があります。脂肪は1gあたりのエネルギー量が約9kcalですが、体脂肪は約20%が水分なので、この分を差し引いて計算をして7200kcalを導き出しています。
7200kcalを消費するためには、男性の約190kcal、女性の約154kcalを用いて計算すると毎日1時間、歩く時間を増やすと男性では約37日で、女性では約50日で1kg分の体脂肪が減ることになります。
ただ歩くだけでは、なかなか体脂肪が減らせないということで、運動をするときには、こういったことを配慮して種類や時間を選択する必要があります。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕