健康情報65 働く人を対象とした健康とセルフケアの実態調査その2

第一三共ヘルスケアは、自分自身で健康を守り対処するセルフケアという考え方が、人生100年時代の日本において重要なテーマになることを見据え、毎年、働く人の「健康とセルフケアの実態調査」を行っています。

20〜60代の働く男女を対象に、セルフケアに関する調査が行われましたが、セルフケアとタイパについての意識も調査されています。

「タイパ」はタイムパフォーマンスのことで、日本語では「時間対効果」と訳され、短時間で高い効果や満足度が得られた場合は「タイパが良い(高い)」と評されます。

「セルフケアを行う際にタイパを意識して行っているか」と聞いたところ、「そう思う」(そう思う+ややそう思う)と回答した人の割合は半数以下(40.2%)でした。

一方、意向については、日常生活の中のちょっとした空き時間の有効活用として「スキマ時間ができたらセルフケアを行いたい」と思っている人は59.4%(そう思う+ややそう思う)、「セルフケアはできるだけ効率的に行いたい」と思っている人は60.7%(そう思う+ややそう思う)と、それぞれ全体の約6割を占めています。

セルフケアを行いたいスキマ時間を聞いたところ、上位に「寝る前」(33.2%)、「昼休み」(20.4%)、「帰宅直後」(19.5%)があがりました。また、スキマ時間に行うセルフケアとしては、「歩く」(34.3%)、「ストレッチや体操」(27.8%)、「筋トレ」(22.5%)があがりました。
次に副業・兼業とセルフケアの関係についても調査されました。

2023年7月に発表された総務省「令和4年就業構造基本調査」によると、「非農林業従事者のうち副業がある人は305万人と5年前に比べ60万人増加」と報告されています。

さらに、テレワークが普及したことで、働き方の多様化が加速し、今後の副業・兼業人口が増加することが予測されます。今回の調査対象者に副業・兼業の経験を聞くと、副業・兼業経験者は264%でした。

副業・兼業経験者264人に副業・兼業をしていたときに感じたことを聞いています。すると、「疲れを感じることが多かった」(27.7%)、「自分の時間や余暇時間が取れなくなった」(25.8%)、「ついつい働き過ぎてしまった」(23.5%)が上位にあがりました。

これを副業・兼業を現在も継続している人と過去にやめた人で比較すると、継続している人は「体調管理・健康管理に気を配った」と回答した割合が21.6%と多く、やめた人(10.1%)より11.4ポイントも高くなっていました。

この結果に呼応するように、「疲れ」は9.3ポイント、「ストレス」は13.5ポイントも、副業・兼業を現在も継続している人のほうが低くなっています。体調管理は、副業・兼業を長く続けるために大切な要素であることがうかがえます。

全員に、副業・兼業をする際に気遣う大切なことに着いて聞いています。その結果、「お金の管理」(57.2%)、仕事を含めた生活全般の「時間の管理」(50.8%)を抑え、トップは「健康管理」(66.6%)でした。

現在、副業・兼業をしている人では、「健康管理」と回答した人の割合が71.6%に上り、最も高くなっていました。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕