タバコを吸うとニコチンが副腎を刺激して、血圧を上昇させるホルモンが分泌されます。また、ニコチンには血管を収縮させる作用があるため、タバコを吸うと血圧が上昇します。
運動をして酸素の必要量が増えると心拍数を増やし、赤血球が早く酸素を届けられるようになります。運動をやめれば、酸素の必要量は元に戻るので、心拍数も元に戻ります。
ところが、喫煙した場合には、タバコを吸っているときだけでなく、吸っていないときにも酸素が不足していることから、酸素を早く全身に送り届けるために自律神経の交感神経の働きが盛んになって血圧が上昇します。
また、酸素不足の状態が継続することによって赤血球が増えていきます。
タバコを吸うと、赤血球が増えて血液の量が増えるとともに、血液がドロドロ状態になりやすいことで、血圧が上昇することになります。食事や運動などの生活習慣を改善し、また降圧剤を使用していても、喫煙を続けていれば血圧を安定させることはできないわけです。
飲酒も血圧に影響を与えます。アルコールには血管を緩める(拡張させる)作用があるため、適度な飲酒は血圧を下げます。その量は日本酒換算で1合(ビールなら中ビン1本、焼酎なら25度で0.6合、ワインなら1杯、ウイスキーならダブル1杯)ほどとなります。
2合に相当する量を飲むと、下がった血圧が元の状態に戻るようになり、3合を超えると逆に血圧が上昇します。これはアルコールによって血管が拡がることによって血流が低下して、全身に運ばれる酸素量が減少することから、それを補うために血圧が上昇するようになるのです。
飲酒によって血圧が下がるのは適度な量を、休肝日を入れながら週に2〜3回にしている場合で、毎日の飲酒習慣は、かえって血圧を上昇させることにもなります。
〔サプリメントデザイン推進機構 小林正人〕