治検25 血球検査その2

〔白血球〕
白血球は、血液成分の一つの小さな免疫細胞で、異物の侵入に対して身体を守る免疫を司り、骨髄やリンパ節などで作られます。赤血球とは異なり、ヘモグロビン(赤色素タンパク質)がないため白く見えることから名づけられました。
細菌などの異物が侵入すると白血球数が増加し、異物を内部に取り込んで処理(無害化)します。白血球には好中球、リンパ球、好酸球、好塩基球、単球の5種類があります。
単球は大きな白血球のマクロファージで、多くの異物を取り込んで、処理する貪食を行うとともに、処理した情報を外に伝え、次にリンパ球が働く仕組みになっています。
基準範囲は3100〜8400/μLです。

〔血小板〕
血小板は末梢血中の血液成分の一つで、出血したときに、その部位に粘着して出血を止める役割をしています。赤血球や白血球と同様に骨髄の中で産生されます。
血小板が少なすぎると出血傾向になり、血小板数が正常であっても機能に異常があると出血傾向となります。
基準範囲は15万〜35万/μLで、数値が低い場合は血小板血症、鉄欠乏性貧血などが疑われ、低い場合は再生不良貧血などの骨髄での産生低下、突発性血小板減少性紫斑病などの組織での亢進、肝硬変などが疑われます。

〔MCV・MCH・MCHC〕
MCVは赤血球の体積を表します。
MCHは赤血球に含まれる血色素量を表します。
MCHCは赤血球体積に対する血色素量の割合を示します。
MCVの数値が高いとビタミンB₁₂欠乏性貧血、葉酸欠乏性貧血、過剰飲酒が疑われます。MCVの数値が低いと鉄欠乏性貧血、慢性炎症による貧血が疑われます。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕