「超高齢社会」という言葉と「超高齢化社会」という言葉がメディアでもSNSでも使われています。高齢社会と高齢化社会という言葉があって、これは明確に使い分けられています。高齢社会と高齢化社会は定義が明確で、高齢化率が7%を超えると高齢化社会、14%を超えると高齢社会とされます。
65歳以上が高齢者ということを定義としての区分けですが、高齢化率が21%を超えると超高齢社会となります。“超高齢化社会”という名称は存在していないのですが、21%を超高齢化社会、28%を超高齢社会という間違った表現がされることがあります。
2022年のデータでは日本の高齢化率は29.1%に達したので、間違った認識の“超高齢社会”に突入してしまいました。
超高齢社会は、マイナスのイメージだけではなくて、しっかりとした健康管理さえできれば、以前より優れた健康度を享受することができる良好な状態ともなり得ます。
そのようなことを言う一つの根拠は、日本老年学会と日本老年医学会が提言した「75歳からが高齢者で、65〜74歳は准高齢者」というものです。現在の高齢者は心身ともに10年以上若くなっている、という研究成果に基づくものですが、それを現実的なものとするためには、健康に対する意識が重要となります。
その受け皿としての存在として考えているのが、健康管理指導者です。健康管理指導者は、仮称の段階ではあるものの、英語表記の「health care leader」に相当します。
健康管理は、誰に言われて行うものでもなく、誰に誘導されて行うものでもないとしても、自らのモチベーションだけで完璧な形にすることは難しいことかもしれません。それぞれの意識や意志の力で達成しにくいとしても、一緒に考え、一緒に進んでくれる存在があると、理想に近づきやすくなることは間違いがないことです。
超高齢社会に対応する具体的な健康管理指導者の姿については、次回で紹介します。
〔セカンドステージ連盟 小林正人〕