奇跡の軌跡15 2001年からの健康食品業界の軌跡

2001年は大きな転換点でした。

世界的には2001年というと9月11日のアメリカの同時多発テロ事件があまりに有名で、各年の出来事をまとめた年表では他のことが霞んでしまうような出来事でした。これを機会に人生の別の扉が開いたと話す人とも数多く出会いました。

個人的には別の意味で扉が開いた年で、2001年に厚生省と労働省が統合されて厚生労働省が発足しました。厚生省時代に付き合ってきたお役人が初代の厚生労働事務次官となったこともあって、これまで以上に霞が関に出向くことが多くなり、霞が関まで歩いていけるところに住むようになった年でもあります。

2001年には、翌年の画期的な健康分野の変革が水面化で進んでいて、これにも関わることができました。それは厚生労働省による「保健機能食品等に関わるアドバイザリースタッフの養成に関する基本的考え方について」の通知で、サプリメントアドバイザーなどの名称で知られる保健機能食品(サプリメント)の制度づくりでした。

この通知の委員会に関わることになったのは、初めにサプリメントアドバイザーの名称でアドバイザリースタッフの養成を始めた日本臨床栄養協会の当時の副会長が運営する臨床栄養に研究所で、当時は主任研究員を務めていたからです。

日本臨床栄養協会は、当時は健康食品業界に詳しい人が少なかったことから、業界とのつなぎや研究資料の収集をしていました。

そんなときに知ったのは、医薬品成分であったコエンザイムQ10、L–カルニチン、α–リポ酸が食品の成分としても使用することが許可されるということでした。それぞれの研究成果をもって審議が進められていて、コエンザイムQ10が2001年に、L–カルニチンは2002年に、α–リポ酸は2004年に許可をされています。

L–カルニチン研究の第一人者の王堂哲先生は、日本メディカルダイエット支援機構の副理事長を務めています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕