筋肉は身体を支えるためにも活動をするにも、エネルギー代謝を高めるためにも重要な役割をしています。実年齢が進み、高齢になってくると筋肉量が減ってきます。運動をすれば筋肉の衰えを抑えることができると言われているものの、高齢者は運動の効果が現れにくいのは事実です。
“貯筋”という用語があって、筋肉は年齢を重ねると減る一方になるので、運動の効果があるうちに筋肉量を増やしておこうという考えを表しています。筋肉の細胞は筋繊維と呼ばれる繊維状の組織で、その数は誕生したときから変わりません。
年齢を重ねて筋肉が減っていくのは、筋繊維が減ったのではなく、それぞれの筋繊維が細くなっていくからです。筋繊維は負荷をかけることで太くしていくことができるので、高齢になっても運動をする意味はあるのです。
筋肉は全体重のうち40〜50%を占めています。筋肉量のピークは、特別な運動をしなければ20歳がピークとされています。50歳までは徐々に減り続け、70歳では20歳の40%にも減るとされています。
減少の割合は個人差があるものの、50歳を過ぎると毎年1%ずつ減少すると言われています。筋肉量の減少は活動量によっても変化します。筋肉はほとんど使わない状態では、1日で0.5%が減るといいます。
これは1日のほとんどをベッドで寝ているような状態を指していて、2日も筋肉を使わないだけで1%の減少、つまり1歳分の筋肉が減少していくことになります。
それほど日常生活では筋肉が刺激されて、減少を抑えることができるということです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕