睡眠ガイド16 各発達段階における睡眠時間確保の工夫

厚生労働省から、「健康づくりのための睡眠ガイド2023」が発表されました。
以下に、「健康づくりのための睡眠ガイド2023」のこども版の「睡眠時間確保の工夫」を紹介します。

〔各発達段階における睡眠時間確保の工夫〕
生まれてから乳幼児期、学童期、思春期、青年期と発達断崖が進むに伴い、睡眠・覚醒リズムが劇的に変化すると同時に睡眠習慣も変化します。たとえば、乳幼児期には昼寝をしますが、小学校に上がる頃には昼寝の習慣は減っていきます。

小学生は早寝・早起きが得意ですが、思春期・青年期には夜ふかし・朝寝坊になりやすくなります。

進級に伴い、科学活動が増えたり、スマホを使うようになったりすることにより、生活習慣が大きく変化し、睡眠習慣にも影響することがあります。そのため、成長時期ごとに睡眠の課題や、良い睡眠をとるための工夫が異なります。

乳幼児期は、こどもの睡眠習慣が親の睡眠習慣に影響されやすいため、家族ぐるみで早寝・早起き習慣を目指すと良いでしょう。小学生以降は、早起き習慣を保ったうえで、前述の推奨睡眠時間から逆算して、夜寝る時間を決めることをお勧めします。

この時期から、夜就寝に入るタイミングを自ら調整するこどもが増えますが、友達との交流や遊びに時間について、十分な睡眠時間が確保できるように設定するよう親が援助することが望ましいでしょう。朝食を欠食しないことも、早寝・早起き習慣を保つ上では重要です。

成長・加齢とともに必要な睡眠時間は減少していきますが、成長期である高校生までは成人よりも長い睡眠時間を必要とすることがわかっており、一般的な認識よりも長い睡眠時間であることに驚くかもしれません。

そのため、毎日十分な睡眠時間を確保するためには、成人よりも規則正しい生活習慣を保つことがより重要であることがわかります。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕