脳トレ3:歩いて脳トレ&筋トレ

歩くことによって身体の健康度が高まり、医療費が抑えられることと、認知機能が高まることは多くの研究機関で確認されています。

普通に歩くだけでは筋肉が増えるまでの身体負荷はないものの、高齢者の場合には早歩きをするだけで最大酸素摂取量の70%に達しやすく、その状態を続けることで年齢を重ねるにつれて低下する筋力を保持することができるというので、これに取り組む自治体も増えつつあります。

歩くのは健康づくりの中でも最も簡単で費用もかからず、さらに効果があるので、できるだけ多くの人に実践してほしいところですが、コロナ禍の中にあっては集団で歩くこともできなくなり、個別に歩くにしても周囲に人がいるところではマスク着用が求められる状態でした。息苦しさを感じる状態で歩いても、運動効果が得られるほどの強度にはできにくいので、額面通りの歩く効果は得にくくなっています。

歩くことで認知機能が高まるのは、血流がよくなって脳に送り込まれる酸素が増えることが理由としてよくあげられています。

脳細胞の唯一のエネルギー源はブドウ糖で、脳細胞に取り込まれたブドウ糖は細胞内のミトコンドリアの中で酸素を用いてエネルギー物質のATP(アデノシン三リン酸)が作られます。細胞の中で作り出されたエネルギーは、その細胞の中でしか使われないので、酸素を多く送り込むことで脳を働かせるエネルギーを多く作り出すことができるわけです。

歩くことは周囲の環境や気候の変化などを身体全体で感じて、脳を充分に働かせることができます。一緒に歩く人との会話も大事で、早歩きであっても会話が可能な時速7kmほどの速度がすすめられます。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕