睡眠ガイド18 夜ふかし・朝寝坊に対する注意2

厚生労働省から、「健康づくりのための睡眠ガイド2023」が発表されました。
以下に、「健康づくりのための睡眠ガイド2023」のこども版の「夜ふかし・朝寝坊に対する注意」(後半)を紹介します。

〔夜ふかしを習慣化させないための予防対策〕
◎起床時の日光浴
乳幼児期は、朝起きる時間を決め、カーテンを開けて部屋を明るくしましょう。朝食後は戸外に出て活動しましょう。小学生以降は、登校時や学校で日光を十分に浴びましょう。週末休日も普段と同じ時間に起床して、日光を浴びましょう。

◎朝食の摂取
朝食を摂らない生活習慣は、朝〜午前中に日光を浴びない生活環境と同様に、睡眠・覚醒リズムの後退を促すことが報告されています。夜ふかし・朝寝坊になると、朝食の欠食が増えますが、これはさらに夜ふかし・朝寝坊を助長する原因となります。

こどもにおいて、夜ふかし・朝寝坊習慣は慢性的な睡眠不足を伴うことが多く、肥満のリスクともなります。さらに肥満は閉塞性睡眠時無呼吸のリスクとなり、これにより生じる睡眠の質の低下から、朝の目覚めを悪くし、夜ふかし・朝寝坊化をさらに促し、肥満のリスクをさらに高めるといった悪循環が形成されやすくなります。

◎運動習慣の定着
座りっぱなしの時間、特にスクリーンタイム(テレビ視聴やゲーム・スマホ利用など)が長くなりすぎないようにしましょう。小・中・高校生は1日当たり60分以上、からだを動かし、スクリーンタイムは2時間以下にすることが推奨されています。

長時間の座位行動(及びスクリーンタイム)は肥満の増加や睡眠時間の減少と関連し、逆に適度な運動は良い眠りにつながります。

運動は1日の中でどの時間に行っても睡眠の質を改善しますが、就寝前1時間以内の激しい運動は、かえって睡眠の質を低下させる可能性があるので、寝る直前の運動は控えたほうがよいでしょう。

◎デジタル機器使用の回避
デジタル機器は寝室には持ち込まず、電源を切って、別の部屋に置いておきましょう。特に寝そべりながらデジタル機器を使うと、ディスプレイの視聴距離が近くブルーライトを浴びやすくなるため、寝つきや睡眠の質の悪化につながります。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕