セカンドステージ16 地域貢献への広がり

健康づくりは「点から線に、線から面に」ということは以前から言われてきました。
企業や団体で働く人たちの健康づくりは、一人ひとりに任せるという点の考えではなく、同じ環境で働く人(部署など)の健康づくりの結果をつないでいき、線にすることによって、それぞれの成果が活かせる、よりよい結果を生み出すきっかけになるという考え方がされています。

そして、部署などの線の健康づくりが重なっていくと面になって、こうなると企業や団体の健康づくりは同じ方向性をもって進めることができて、これを企業や団体の文化として継続させることができるようになり、次の世代にもつなげていけるようになります。

これはTHP運動などをはじめ、多くの職場で掲げられてきたことで、実際に面としての成果をあげられています。

働く人の健康づくりには職場に直接的に関わる人だけでなく、家族の協力も大切です。健康づくりのための行動変容には、職場以外での食事、運動、睡眠なども重要な事項であり、さらに家族が健康でなければ職場で働く人への影響も出てくることになります。

働く人の健康づくりを推進するには、家族を含めた健康づくりが必要となるわけですが、そこまで進んでいないのは健康づくりの範囲が企業・団体の中だけに限られて、働く人が住んでいる地域の健康まで意識が及んでいなかったところがあります。

家族の健康づくりまでを考えると、初めから地域の(面の)健康づくりも考えに入れた企業・団体の(面の)健康づくりを配慮することも必要であり、こうなると一つの企業・団体だけでできることではないということにもなります。

企業城下町や大企業の周囲に関連会社、下請け会社が点在するような地域でなくても、複数の企業・団体を、それぞれ地域の健康づくりを意識していくことで、波紋が重なっていきます。

そういった考えから、企業・団体の健康づくりの活動は、地域貢献の始まりと位置づけることができるということです。
〔セカンドステージ連盟 小林正人〕