健康食品・サプリメントの研究開発は世界の最先端を走り、どんな人が、どんな状態のときに、どういった使い方をすれば、どんな結果が得られるのかということも明らかにされています。しかし、そのことは製品のどこを見ても、チラシやパンフレット、広告を見ても書かれていません。
これらのことを表示することは複数の法律によって規制されているからですが、そのために効能効果を暗示するだけで実際に有効性が確認されていない製品が販売されているという“玉石混淆”状態になっているのが現状です。
健康食品・サプリメントは医薬品的な効能効果を述べたり、表示して販売することは医薬品医療機器法で禁止されているので、自分の状態に合っているのかを知ることはできません。
特定保健用食品(トクホ)、機能性表示食品、栄養機能食品(ビタミン、ミネラル、脂肪酸)に限っては有効性の一部を表示することが許可されているものの、それは血圧や血糖値を降下させるなどの機能であって、高血圧症や糖尿病などの病気の治療や予防の効果を表示することはできません。
病気の予防、治療に使えるのは医薬品だけで、健康食品・サプリメントは医薬品ではないので、もしも医薬品と同様の効果が実際にあったとしても、それを消費者に伝えることはできません。
また、無承認無許可医薬品監視指導マニュアルによって、用法用量も伝えることができません。用法は、いつ摂るかということで、食前や食中、食後といった摂取タイミングです。用量は症状や年齢によって摂ることができる量のことで、これを示すことができないので「1日2粒を目安に」などという曖昧な表現となっています。
そのために、健康食品・サプリメントの理解が足りず、知りたいことがわからないまま使い続けているという結果につながっています。健康食品やサプリメントに使われている素材は国内でも1000種類を超え、流通する製品数は3万種類を超えています。
この状態を逆手にとるように、裏付けの研究もなく、充分な量の有効成分が含まれていないにも関わらず、高い有効性を訴えるような製品もあります。また、使用する人に合わせた開発が行われていなければならないはずですが、対象者とは異なる人で試験された結果であったり、中には動物試験の結果しか得られていないものもあります。
このような製品の偽りに騙されないようにして、優良な製品を使い続けるためには、基本的な知識と最新情報が必要となってきます。
健康食品・サプリメントの選び方も使い方も表示から読み取れないとしたら、それぞれの素材の特徴について学び、その理解のもとに製品を選んで効果的なタイミングで摂るしかないということで、これを使えることも私たちの役割の一つとしています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕